幸福の物理

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したろうメモ:動径方向のラプラシアンの2通りの表し方

背景とかを変更した

 殺風景だったので。

実は2通りあったラプラシアン

 ワケあって水素原子をいじっているときに見つけました。
今まで意識したことなかったけど、動径方向のラプラシアンって2通りの表し方がある。
 動径方向のラプラシアンと言えば
\begin{eqnarray}
\Delta_r
=
\frac{1}{r^2} \frac{\partial}{\partial r}\bigg(r^2 \frac{\partial}{\partial r} \bigg)
\end{eqnarray}
ですよね。これをただバラした方の表式、
\begin{eqnarray}
\Delta_r
=
\frac{\partial^2}{\partial r^2}
+
\frac{2}{r}
\frac{\partial}{\partial r}
\end{eqnarray}
も同じ位の頻度で見かけます。

 で、見つけたのは
\begin{eqnarray}
\Delta_r
=
\frac{1}{r} \frac{\partial^2}{\partial r^2}r
\end{eqnarray}
という表式です。なんだか円筒座標系をほのかに感じる。

 本当に一緒か確かめてみる。
\begin{align}
\Delta_r' f(r)
&:=
\frac{1}{r} \frac{\partial^2}{\partial r^2}(rf(r))
\\
&=
\frac{1}{r} \frac{\partial}{\partial r}
\bigg(
r\frac{\partial}{\partial r} f(r)
+
f(r)
\bigg)
\\
&=
\frac{1}{r}
\bigg(
r\frac{\partial^2}{\partial r^2} f(r)
+
\frac{\partial}{\partial r}
f(r)
+
\frac{\partial}{\partial r}
f(r)
\bigg)
\\
&=
\frac{1}{r}
\bigg(
r\frac{\partial^2}{\partial r^2} f(r)
+
2\frac{\partial}{\partial r}
f(r)
\bigg)
\\
&=
\frac{\partial^2}{\partial r^2}
f(r)
+
\frac{2}{r}
\frac{\partial}{\partial r}
f(r)
\\
&=
\bigg(
\frac{\partial^2}{\partial r^2}
+
\frac{2}{r}
\frac{\partial}{\partial r}
\bigg)
f(r)
\\
&=
\Delta_r f(r)
\end{align}
となって、たしかに
\begin{eqnarray}
\Delta_r
=
\frac{1}{r^2} \frac{\partial}{\partial r}\bigg(r^2 \frac{\partial}{\partial r} \bigg)
=
\frac{1}{r} \frac{\partial^2}{\partial r^2}r
\end{eqnarray}
が成り立ってるなあ、と。

何が嬉しいか

 例えば\(f(r)\)を未知の関数、\(g(r)\)を既知の関数として
\begin{eqnarray}
\Delta_r f(r) = g(r)
\end{eqnarray}
という方程式が解きたくなったとする。今回見つけた表式は微分演算子が散らばってないので直ちに両辺に\(r\)をかけて\(r\)で積分したくなります。
 つまり、計算の見通しが少し良くなるかもってことです。まあ、「バラバラ表式ではじめから書けば高々2次の線形微分方程式なので単純に積分したくなる気持ちは同じです。」って言われればそれまでですが。