幸福の物理

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モバイルバッテリー欲しさに人生初の献血をした

概要

モバイルバッテリー目当てに、人生で初めての献血をしてきました。
献血した後、とても大切なことに気づきました。

f:id:shitaro2012:20180520013359j:plain 献血によりもらったもの。目に見えないものは後述「献血が教えてくれた大切なもの」を参照されたし。

動機

家にモバイルバッテリーを忘れた

どうしようもない理由ですみません……。

ポケットの中でスマホがつけっぱなしになっていて、バッテリー残量が20%を切っていました。
やっちまった……。
熱々のスマホを片手にモバイルバッテリーを探すが、見当たらず。
そこで初めて、家にモバイルバッテリーとmicroUSBケーブルを忘れたことに気づきました。

そういえば、ウッドデッキで献血の宣伝をしていたなあ。
しかも粗品がモバイルバッテリーだった!
これに運命を感じました。

注射針への耐性を確認したい

大学生まで、注射針に対して激しい恐怖と抵抗がありました。
一番の原因は、刺されたときの痛みです。

しかし、大学院に進学してから、どうも注射針に対して抵抗がなくなったようです。
実際、博士課程進学時に採血を受けたのですが、今までの注射針に対する恐怖などを全く感じなかったのです。
そこで、自分は注射針を完全に克服したのか検証してみたくなりました。

ところで、注射針を克服した要因ですが、おそらくは電子工作での怪我のおかげ?です。
オペアンプでCPUを作っていた頃、大量の14ピンICソケットをはんだづけしていました。
席から立ち上がり、机に手をついたとき、不幸にもそのICソケットが右手親指の腹に突き刺さったのです。
ア”ア”ッ
と、年甲斐もなく叫びました。
注射針よりもはるかに太い針?を14本も同時に突き刺したのです。
めちゃくちゃ痛くてなかなか血が止まらなかったのを今でも覚えています。

血がもったいない

もともと鼻血が出やすい体質?で、小学生の頃から枕や洗面所、風呂場を血で染めてました。
鼻血を出しているときに、
「ああ、もったいない。この鼻血で献血できればなあ」
とよく思っていました。
ただ、当時は注射針を拒絶していたので、実際に献血をすることはありませんでした。

当日の流れ

個人情報の登録

住所や連絡先、身長体重などを用紙に記入しました。
このとき、献血する血液量を選択しました。
したろうは400mLを選択しました*1

問診

最近、性交渉はしたか?中南米渡航したか?昨日の睡眠時間は十分であったか?
といった多くの項目に、備え付けのタブレットで答えました。

この問診がきっかけで、感染症について少し詳しくなれました。
例えば、シャーガス病という感染症は、カメムシを媒介としてヒトなどの哺乳類に感染する、といった具合です。

血圧測定

自分の血圧を測りました。
医師の問診で、この測定結果を伝えます。

待機

献血車の中に入るまで1時間ほど待たされました。
自分が予想していたよりも多くの人たちが献血に協力していました。

待機中はジュースを飲んだりドーナッツを食べたりしました。
したろうが献血に来たのは16時でした。
この時間は低血糖がちになるそうで、係員も飲食を促していました。

この待機中に、スマホのバッテリー残量が20%から5%になってしまいました。

医師の問診

献血車の中に入り、いよいよ緊張してきました。

医師の前に座り、さきほどの問診で答えたことや健康状態などを確認されました。

採血

採血をして、血液型やヘモグロビン濃度などを確認されました。
あなたの血は濃いので献血に向いてますね!って褒められて嬉しかったです。
このとき、どちらの腕で献血するのかを決めました。

採血のとき、注射針への抵抗を感じなかったので、やはり克服できたのだなあと安心しました。
それよりもっと安心したのは、血液型検査です。
自分の血液型検査の結果を見て、したろうは隠し子でないことが分かりました。

献血

いよいよ献血です。
まるでジェットコースターに乗ったように緊張をしました。

針を左腕に指した感想ですが、率直に言います。
痛かったです。
突き刺した直後のデルタ関数的な痛みはそれほど気にならなかったのですが、
その後の、しびれを伴うじんわりとした痛みはちょっと堪えましたね。
ただ、その痛みは時間経過で徐々に消えていきました。

注射針への恐怖を乗り越えて献血をする人が多い

車内では、3つベッドがあり、したろうを含めて3人が同時に献血をしていました。
献血にかかる時間には個人差があり、いろいろな人の話を耳にしました。

聞こえてきた話の中で、多くの人が言っていたのは、
献血に来たが、注射針は嫌い」
ということでした。

注射針を克服できていなかった頃の自分では、決してできない行動を多くの学生が実行していたのです。
血を出している間、涙まで出そうになりました。

モバイルバッテリー特需

血を出している間、暇で仕方なかったので、看護師の方と雑談をしていました。 その話の中で興味深かったのは、 粗品をお菓子からモバイルバッテリーに変えたら、優位に学生の献血者数が増えた。
という話です。
曰く、とある大学でも粗品をモバイルバッテリーにしたところ、そこでも学生の献血者数が増えた、とのことでした。

暇を持て余していたのは、したろうだけでなく、他の学生たちもそうでした。
みな看護師の方と話をしていました。
そこで面白かったのは、なぜ献血に来たのですか?という看護師からの質問に対して、みな
モバイルバッテリーがもらえるから
と答えていました。

やはり、モバイルバッテリー効果は本物だったのだ!

血管迷走神経反射を発症

15分くらい?で静脈から血液が400mLでました。
献血の間は、体調への変化を全く感じませんでした。
血を出し終わり、止血をしました。

今食べているチョコクッキーを食べ終わったらラボにもどろう。
そう思っていたときに、突然体調に変化が起こりました。

ベッドに寝ているのにめまいの症状が現れたのです。
視界が暗くぼやけていきました。
それから、まるでグラスワインを1杯飲んでしまった後のような、強い吐き気に襲われました。

こうした不調を訴えると、すぐにベッドを頭の方へ傾け、血液が頭部に行き渡るような格好にされました。
このときの心拍数は40台であると告げられ、たまげました*2
その心拍数を信じられず、自分で首に指を当てて脈を測ってみたら、確かに脈が明らかに少なかったのです。
その後、数分で何事もなかったかの如く、すっかり元通りに回復しました。

この症状は、医師曰く、
「強いストレスなどが原因で、自律神経が乱れてしまい、身体の省電力モードのスイッチが入ってしまった」と。
いわゆる血管迷走神経反射という症状でした。

人体の不思議を身をもって体験できて、少し感動してたりもしました。

おわり

献血車から下車した後、目当てのモバイルバッテリーを手に入れました。
そして、その場での複数回献血クラブへの加入を勧められました。
登録しようとスマホを取り出したら、なんとバッテリー残量が0%になっていました。
本当に、今回の粗品がモバイルバッテリーで良かったなあ、と
ジュースを飲みながらスマホの充電が終わるのを待ったのでした。

献血が教えてくれた大切なもの

親への感謝

自身の健康状態が良くないと献血をすることができないことが、今回の問診や血液検査などで改めて分かりました。
血を抜いている間、丈夫に産み育ててくれた両親に、感謝の思いで溢れていました。
おかげで、他人の命を救えることができそうです。

自己肯定感が満たされる

献血では、とにかく肯定されました。
「来てくれてありがとう!」
「勇気を出して協力してくれたんだね!」
「痛かったよね、でもあなたのおかげで救われる命があります!」

また、自分は社会貢献をした!という事実も自身の肯定につながります。
抜けた血は肯定感で埋まるんですね。

自身の研究や研究室では決して味わうことのできない、自己肯定感急速チャージ。
それを、献血は可能にすることを文字通り痛感しました。

命のバトンをつなげる方法

悲しいことに、両親に孫の顔を見ることを諦められています……。
しかし、子孫を残せなくても、命のバトンを繋げる術を、献血は教えてくれたのです。

└(՞ةڼ◔)」<幸福だァ~!

*1:係りの人は400mLを強く推奨していました

*2:したろうの普段の心拍数は60-80くらいなので、経験したことのない数値であった