工大祭2017に参加してます!
工大祭展示の内容
今年も工大祭展示をしてます!
幸福の物理の工大祭展示作品は以下の四つです!
3重振り子
振り子の先に振り子……の先に振り子をつけた作品です。
この振り子はカオスな振る舞い(初期条件鋭敏性)*1をします。
理屈がよく分からなくても、振ってみるだけで楽しくなります。
参考文献
カオス通信
カオス同期*2を利用した秘密通信をする作品です。
送信側が伝えたいメッセージをカオス信号で隠し、受信側それをカオス同期によって解読します。
平衡三進法CPU
平衡三進法*3を使った計算機です。
この回路を使えば、なんと1+1や(-1)+(-1)が計算できます!
参考文献
XY模型シミュレータ
ベレジンスキー,コステリッツ,サウエルが発見した新しいタイプの相転移*4、BKT転移を視覚化したシミュレータです。
この発見は2016年のノーベル物理学賞の受賞理由の一つになりました。
作者は私の相方です。工大祭展示のために一晩で作ってくれました。
二次元のXY模型は相転移が起こらないことが知られていました(マーミン=ワグナーの定理)。
しかし、ノーベル物理学賞を受賞した三人は
ある温度を境にスピンの渦が互いに逆向きのペアで存在できる状態(BKT相)とスピンの渦が単独で存在する状態とがはっきり分かれる ことを発見しました。
これがBKT転移と呼ばれる新しい相転移です。
図1. 高温(温度10)の振る舞い。渦が単独で存在している。
図2. 低温(温度0.01)の振る舞い。互いに逆向きの二つの渦のペアが三個安定して存在している。
参考文献
- 作者: 高橋和孝,西森秀稔
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2017/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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