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【AdC2015】物理数学:特異点の分類

今日のお題
 以前、ベッセル関数を扱った時に久しぶりに級数解法(フロベニウスの解法)を使いました。

 学部2年の時に、たくさんの二階常微分方程式に対して級数解法をするレポート課題を解きました。そのため、計算は体が覚えていました。しかし、用語までは覚えていませんでした。

 ここでは級数解法で登場する確定特異点の定義を再確認します。

定義

特異点

 二階微分方程式
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に対して
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ならば\(x_0\)は特異点である。

特異点の分類

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ならば\(x_0\)は確定特異点(or非真性特異点)である。

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ならば\(x_0\)は真性特異点(or不確定特異点)である。

無限遠点での特異点

 無限遠点が特異点であるかどうかを調べるためには、微分方程式の変数xを\(x=z^{-1}\)とおけばよい。このように置換することで、特異点を調べる際に行う無限遠点への極限操作が原点への極限操作に焼き直せるからだ。

 この置換で微分方程式がどのように変わるかを計算する。
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より、x微分はz微分に書き換えられる。
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 これらを微分方程式
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に代入してxを消去すれば
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すなわち
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とかける。

 後はこの新しい微分方程式を原点について、上記の方法で特異点を分類すればよい。